| 連載「円山動物園 栄光への階段」 |
第5話
5月9日 ゴリラの恋愛模様
円山動物園には、ゴンという若いオスのローランドゴリラがいました。
現在は、京都市の動物園に出張中です。
京都にはメスのゴリラがいて、繁殖のためにブリーディングローンと呼ばれる貸し出しを行っているのです。
それだけゴリラは希少動物なんですね。
しかも北海道には他の動物園にゴリラがいないので、円山動物園の人気者だっただけでなく、北海道にとって欠かせない存在でした。
そのゴンですが、本当はこの18年4月に円山に戻ってくる契約でした。でも、出張期間が1年延びてしまいました。
現時点で、京都での繁殖が成功してない以上、もう返してもらってもいいのですが、ゴンが戻らないのには理由があります。
京都にいるメスは、実はゴンが来る前にパートナーを失い、元気がなくなり心の病になりかかっていたのですが、ゴンが来てからやっと元気を取り戻し恋に落ちたのです。もし、今ゴンを戻したら、彼女はまた失意に落ち込んでしまう。最悪の場合、食事をしなくなり命を落とすことまであるといいます。ゴンだってそうです。恋に落ちて幸せの絶頂にいる彼も、札幌に帰ってきたらまた一人ぼっちなのです。
そう、人間の都合だけでは動物をあちこち動かすことはできないのです。彼らの心を大事にしようとする両園の飼育員の気持ちが素敵だなと思います。
サラリーマンの転勤と比べると皮肉ですね。
さて、ゴンは帰ってこれるのでしょうか。
恋愛には自然消滅というのもあるけど。ゆっくり行方を見守っています。
===================================================
◆◇◆小さな一歩◆◇◆
お金のない動物園だけど、このまま赤字を続けていたら、いつか動物園が無くなってしまう。
そこで、園では今まで実施していなかったスポンサーの獲得に乗り出しました。
まず、地元の信販会社が名乗りを挙げてくれ、イベント費用やマイク設備など細やかな支援をしてくれています。
そして、なんとカード会員誌上で動物園の年間パスポートも郵送販売してくれています。
こうして、今までお金がなくてできなかったことが出来るようになり、少しずつ好循環が生まれ始めました。
支えてくれる地元の企業って本当にありがたいですね。
「ほくせんカード」