| 連載「円山動物園 栄光への階段」 |
第19話
8月26日 鳥のように飛べたら幸せ
今日は円山動物園で初めてのイベント「円山ZOO LOHASナイト」の初日でした。
写真は参加者へのお土産の絵はがき。

動物たちは今、世界中で様々な環境問題に直面し、絶滅の危機にさらされているものも少なくありません。
今回のイベントでは、道産食材の料理と道産ワインを楽しみながら、環境問題と地産地消という2つのメッセージを、園内で楽しむ生演奏を媒介に融合させた、おそらく日本初のイベントです。
イベントの中で飼育員によるセミナーがあり、こんな話をみんなで聞きました。
"人間は、どうしても人間の物差しで動物を見てしまうんです。
野生動物は本来、体力を無駄に使わないために、エサを獲るとき以外は動かないものなのですが、動いていないと活き活きしていないと思ってしまう。
例えば鳥は、無駄に空を飛んで体力を消耗してしまって、もしそれから3日間吹雪でエサが獲れなかったら死んでしまうわけです。だから、鳥たちは飛ぶときは命がけで飛んでいるんです。人間は、自分の物差しで「鳥が幸せそうに空を飛んでいるなあ」と思うかもしれないけど、それは違うんです。"
野生の厳しさ、命がけの行動。
ぎりぎりのところで生きている動物たち。
人間の物差し。人間の生み出した環境問題が、動物たちの生存を脅かす。人間の享楽のために持ち込んだ外来種が、野生の生態系を壊す。
伝えたい。一緒に考えるきっかけに、円山動物園はなりたい。
LOHASナイトの模様(Webシティさっぽろ)
===================================================
◆◇◆小さな一歩◆◇◆
「円山ZOO LOHASナイト」は、経営的にも新たなチャレンジでした。まず、夜という時間帯と新設したレストハウスという2つの園内の眠っている資産を活用、無料から数百円という価格帯だった動物園で、30名×3夜限定1名6,000円という価格設定で、客層も従来の動物園好きの方や子どもたちではなく、購買力の高い50代女性を中心に、LOHAS層をターゲットにしました。動物園で環境を考えながら都市生活を楽しむという設定です。その趣旨に市内一流ホテルの総料理長がオリジナルオードブルプレートで応えてくれました。道産ワインは円山にお店を構える女性のソムリエールが厳選し、その場で解説と提供をしてくれます。このイベントを仕切っているのは、大通公園や藻岩山でもワインイベントを行っているイベント企画会社の女性社長さん。彼女のツテで札幌で活躍する一流のミュージシャンも加わり、とても魅力的な夜のイベントができあがりました。おかげさまで発売から数日でチケットは完売しました。