連載「円山動物園 栄光への階段」

第33話

12月6日 職員プロジェクト

飼育員7名、園長、課長1名、係長3名で構成される職員プロジェクトの会議があります。
円山動物園の将来を考え、我々が伝えるべきメッセージは何か? どんな動物舎が必要か? 動物と我々が向き合う態度はどうあるべきか?――そんな議論を17時からスタートしていつも21時くらいまでやります。休み番の飼育員もその時間だけ出てきたりします。

私はその会議が大好きです。

園長のリーダーシップもすごい。課長の推進力や判断力もすごい。でも、もっとすごいのは飼育員の熱意と真剣な態度です。彼らのプロとしての誇らしい態度と真面目さに感動します。
もう8回くらいやっていますが、回を重ねるごとに良くなっていきます。会議が終わる頃には何かすごいことが始まる前兆のようなドキドキ感があって、このメンバーで仕事ができることの喜びと誇りを感じるんです。

休憩時間にはタバコ部屋で議論が続きます。
会議が終わっても3つくらいのグループに分かれて続きを話し合ってて、なかなか帰ろうとしません。
別な日の昼休みでも飼育員が資料を持って相談に来てくれます。私もそれに乗って、よし!やってみようぜ!と盛り上がります。

何十年と変わらなかった職場のカルチャーの変化を誰もが感じているのだと思います。やるなら今しかない、そんな思いが私たちの胸の中に確かにあると思います。

今、私たちの仕事はいくつもの難問を抱えつつも、少ない人員で短期間に結果を求められつつ、長期的にも動物園を守っていくための作業を並行しています。はっきり言って苦しい作業が続いています。疲れも相当たまっています。

始まった頃は、あきらめ感のどん底からスタートしたようなものでした。
でも、今は本気の仲間がいて、みんなすごい高みを目指しています。「本物の動物園」になろうとしています。

なんだろうな、彼らを突き動かしているもの。
円山動物園に対する思いの強さ。自分の仕事に対する誇り。歴史と先輩たちから継承したものへの責任感。そしてチームへの信頼感。
こういうこと、これからどんな仕事をしていても忘れないでいたいです。

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◆◇◆小さな一歩◆◇◆

飼育員のブログが始まりました。札幌の口コミおでかけサイト「札幌100マイル」さんの協力で、4人の飼育員がそれぞれの担当動物の裏話や飼育員にしか撮れない裏側写真で動物たちの魅力や動物園の役割を紹介しています。
もちろん、地元の飲食店振興や観光振興にもつながるように、企画も打っていくつもりです。
とにかくこのブログ、本当に面白いんです!彼らの才能に脱帽します。そして、パソコンは苦手だけど一生懸命に動物園のPRのためにと頑張って日記を書いてくれる飼育員もいて、素朴な中にもあったかい文章に癒されます。
このブログを通じて、ゆるやかなファン・コミュニティが広がってくれたらと願っています。

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